2022年9月– date –
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映画批評
【対談】細田守が描く「継承」と「共助」──『オマツリ男爵』から『竜とそばかすの姫』まで|noirse × 志津史比古
細田守は、今敏や新海誠と同様、「映画」という形式で作品を発表することを選んだアニメ監督と言えます。ここでは、『オマツリ男爵』から最新作の『竜とそばかすの姫』(2021)まで、細田監督の長編アニメ映画をまとめて検討してみたいと思います。 -
漫画批評
「おはなし」というユートピア──東直樹から読む『タコピーの原罪』|きゃくの
2022年上半期最大の話題作のひとつ、タイザン5の『タコピーの原罪』の最終話は、ここまでこの作品の行く末を追いかけていた読者を大いに驚かせるものでした。全編にわたって愛憎渦巻く人間関係を丹念に描き続け、ひとが誰かを好きになり、あるいは嫌悪するに至るには何が求められるか、その過程をリアリスティックに示そうとしたこの作品が、連載中からSNSを中心に大きな反響を巻き起こしてきたことはいまだ記憶に新しいでしょう。 -
ゲーム批評
『ダークソウル』はなぜ不親切なのか?──パターナリズムにあらがう「私の物語」|すみ
2009年に発売された『デモンズソウル』は、フロム・ソフトウェアが開発したPlayStation 3専用(当時)のRPGである。このゲームに端を発する「ソウルシリーズ」は、のちに「ソウルライク」と呼ばれるひとつのゲームジャンルを生み出すことになった。ソウルライクとは、ソウルシリーズを特徴づける高難度アクションRPGを指すジャンルのことで、プレイヤーは高いゲーム難度のせいで何度も「死」を重ねながら、次のチェックポイントを目指して少しずつ進んでいくことになる。
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