漫画批評– category –
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漫画批評
「ギャル堕ち」の先にある自由──武田弘光から「オタクにやさしいギャル」まで|安原まひろ
現代の男性向けエロマンガに親しんでいる読者なら、おそらく誰しも「アヘ顔」や「ネトラレ」といった特徴的な表現ないしは展開に触れたことがあるはずだ。人によって好き嫌いが分かれるとはいえ、いまや定番とも言うべきこれらの要素を、キャリアの早い段階から明確に打ち出してきたエロマンガ家のひとりに武田弘光がいる。 -
漫画批評
瞬間、人生、永遠──『鬼滅の刃』の3つの時間|きゃくの
ごく個人的な話題から始めたいと思います。およそ10年ほどまえ、高校生だったころ、わたしは人並みに熱心な「オタク」でした。とにかくアニメや漫画、それからライトノベルがすごく好きで、多くの時間を作品の鑑賞にささげていました。 -
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「おはなし」というユートピア──東直樹から読む『タコピーの原罪』|きゃくの
2022年上半期最大の話題作のひとつ、タイザン5の『タコピーの原罪』の最終話は、ここまでこの作品の行く末を追いかけていた読者を大いに驚かせるものでした。全編にわたって愛憎渦巻く人間関係を丹念に描き続け、ひとが誰かを好きになり、あるいは嫌悪するに至るには何が求められるか、その過程をリアリスティックに示そうとしたこの作品が、連載中からSNSを中心に大きな反響を巻き起こしてきたことはいまだ記憶に新しいでしょう。
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